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15
さて、之を取りなしたのは側妃達と当の姫君達であった。
どちらにせよ後宮の奥住まいでは殿方に会うことも叶わない身であり、あちらが見世物の様に扱うのなら此方も物見遊山で殿方を見てみたいと言うのである。
それも一理と納得した皇后陛下は充分な嫁入りの支度は後宮がさせるという保証を書面にして大臣達に下賜した上でより良い婿を探すようにと言い渡した。
多少条件は変わったが、計画した事は概ね同じであった為大臣達は胸を撫でおろした。
姫らの支度は後宮が全て行うため一切手出し無用、会場の支度や料理などの手配は大臣達に任される。
衣装や装飾品等は国の威信もあってそうそう手を抜いてもらっては困るのだと大臣達は申し立てをしたが全て却下された。
「もし我が孫娘達が相手を気に入らぬ場合は全て断りを入れるよう申し付ける。夢々忘れぬようにのう」
しかも扇の向こうで柳眉を吊り上げた皇后にそう言い渡されてしまう始末であった。
実際後宮の予算がこの10年以上一切変動がない事を大臣達はおかしいと何故気が付かないのかと、扇の奥で溜息をついた皇后に誰も気が付かなかった。
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