24 終章 青陽の空へ

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 遠くに(こつ)(ぜん)と白亜の大門が出現している。その扉がゆっくりと内側に開くや、中から金色の神々しい光が溢れ出た。ユナは目をすがめる。門前にたいそう優美な赤い巨鳥が現れ、のびのびと旋回しはじめたからだ。 「わ、大きいねえ。なんて綺麗な羽根!」 「あれは()(じょう)用の(ほう)(おう)だな。義妹(あんた)は飛べねえからって、アヤタカが鳥を()(つくろ)ってくれたんだ」  その鳥の後方に控えるのは飛天の一師団だ。中央でさかんに手をふっている飛天がいる。優美な白い羽根の先端は緑がかっており、いかにも貴妃然とした装いで、()いあげた髪は灰銀と(うす)(べに)色。遠目から見ても(ひと)(きわ)美しい。 ユナは目に涙を()かべて手を口元にあてた。――まちがいない、あの女性は。 「姉さま……、来てくれたの?」  火遼はいたって上機嫌になって笑った。 「ああ。あそこまで抱いて飛んでいってやるから、ちゃんと俺につかまってろ」
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