公衆電話

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僕はキツネにでも包まれた感覚でゆっくり受話器を置いた。 ふと目線をあげると電話の先に長い髪の毛をひとつにむすんだキャミソールにミニスカート姿の女の人が俯いて立っていた。 「うわぁ〜あ!」 僕は驚いて尻もちをつくと怖くて思わず目をつぶった。そのままの体勢で後退りしながら相羽さんの部屋まで行こうとし、途中で薄目を開けた時には女の人の姿は無くなっていた。 何が起きたんだ? 幻でも見たのか? 手にしていたあずきバーは完全に溶けて液体化していた。
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