キミがスキ。

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試合から数日が経ち、瑛音の卒業式の日が近付いてきた 「ひ〜めか!」 夏希がニヤニヤしながら姫花を呼んだ 「夏希〜!どうしたの?」 姫花か不思議そうな顔で答えた 「どうしたの?じゃないよ〜!いつ告白するの?」 姫花は、きょとんとした顔で夏希を見ると 「え〜?!姫花、瑛音先輩に告白するって言ってたじゃん!」 「告白?何の話?」 と夏希に聞くと、"も〜!"と言いながら、試合の時の話を"もう一度"丁寧に姫花に教えた 姫花は夏希の話に、ポカーンだった その時、クラスの子達がザワつき始めた 「姫花いる?」 瑛音が姫花の教室を覗きながら言うと 「姫花!ほらっ!彼氏が来たよ!」 と夏希が姫花の耳元で呟きながら、姫花の背中をポンッと押した 「もう〜!そんなんじゃないよ〜」 姫花がそう言いながら、瑛音の元へ行くと 「姫花、ちょっと来て!」 と瑛音が姫花の手を取って廊下歩き出した "キャー" と、ところどころで声が聞こえたが瑛音にはそんな事は関係なかった やがて、人気のない音楽室へ姫花を連れてくると姫花の手を離し 「…あのさ…」 と振り返ったのと同時に 「…いと君」 姫花が呟いた 「あっ…突然こんな所に連れて来てごめん」 瑛音が言うと 「…ううん。いと君だから、嫌じゃなかったよ」 と姫花が笑顔で答えた 「…」 「…」 しばしの沈黙の後、瑛音は姫花に近付き手を取ると… 「いと君?」 姫花はビックリして、自分より背が高い瑛音の顔を見上げた 瑛音は姫花の目を見つめて 「姫花、オレ…お前が好きだ」 と告げた 「えっ?!」 姫花は (ずっと幼なじみだった…いと君が私を好きって言ったの?) と頭の中で自分自身に問いかけた 「…姫花?」 姫花が無言になった事が不安になり、瑛音が声をかける
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