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「…オレさ、先生とかクラスメイトとかに、勉強もスポーツも出来てスゴいとか言われるけど…オレ…そんなに器用な人間じゃないんだ」
瑛音が独り言のように語り始めた
「小さい頃からずっと姫花が好きで、以前テストで上位になった時、お前が…」
-----回想-----
瑛音がテストで上位になった事を姫花に伝えると…
姫花は瑛音の手を取って
「いと君、スゴいね!本当にスゴい!いと君、天才だよ!憧れちゃう。私の自慢の幼なじみだよ!」
と自分の事のようにスゴく喜んだのだった
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「あの時、姫花が自分の事のように喜んでくれたのが、スゴく嬉しくて…オレが頑張れば姫花が喜んでくれるって思って…ってごめん」
そこまで話して、姫花の手を離した瑛音は後ろを向いた
「…いと君?」
姫花が瑛音の名前を呼ぶと
「姫花…ごめん。今の忘れて。オレ、お前の気持ち何も考えてなかったな」
(いと君…)
と音楽室を出ていこうとする、瑛音の背中に姫花が
「瑛音!」
と叫びながら
"ドンッ"
と抱きついた
「姫花?」
瑛音が振り返りながら呼ぶと
「私も瑛音が好き。大好きだよ!」
と瑛音に抱きつきながら答えた
「!!本当に?」
瑛音が信じられないというふうに、姫花を見ると
少し背の高い瑛音の頬に
"チュッ"
と姫花がキスをした
「姫花…オレも大好きだ」
瑛音も姫花を抱きしめたのだった
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