4人が本棚に入れています
本棚に追加
私もそうだった。
たまに思い出してスクールカウンセラーのお姉さんの前で泣くことはあったけど、そのうち頻度も下がって、2年生に上がる頃には日常に戻っていた。
たまに彼のことを思い出しても、もう心がかき乱されることはなかった。
けれど、なぜだろう。
今日はあの頃に戻ってしまったみたいだ。
私は、あふれる涙を袖口で拭った。
泣き止もうと思っても、なぜか止まらなかった。
「_____」
彼の名を呼ぼうとしてやめた。
窓を開ける。
冷たい朝の空気を胸いっぱいに吸い込む。
最初のコメントを投稿しよう!