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勉強よりも早弁に命を賭けると豪語するI上。カエラの事を「天使の美カエラ」と呼んで、猫なで声でつきまとうE藤。クラスメイトと、しょっちゅう衝突していた、喧嘩っ早いO崎。
彼らは、難関校のU大学以外を受けたはず。
でも、参列している父母は、『日程が重なったのはU大学だけで、空席イコール難関のU大学受験者』と解釈しているだろう。一クラスであんなにも受けている。さすが、R高校は受験校だと。
確かに、ここは受験校だが、勝手気ままな行動を取る生徒が意外に多いことを、どこまで知っているのか。
――ずるいなぁ。
心の声が漏れそうになった彼女が言葉を飲み込むと、卒業生の名前が呼ばれる時間が近づいて来た。
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