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五十嵐はページを捲る。次に現れたのは溶岩隊長だった。
氏名:溶岩篤
年齢:三十三歳
「本名、溶岩篤。コードネーム、溶岩隊長。あいつが俺たちを裏切って三年が経つ。信じられるのは溶岩、お前だけだ」
あいつとは、美少女戦隊の社長を務める渕東楽人のことである。マグマ王子を名乗る彼の本名は五十嵐聖。彼と、彼の右腕である溶岩篤と、美少女戦隊の渕東楽人は、大学時代の同級生だった。
五十嵐が所属していた研究室では、環境破壊の進行を食い止める研究に取り組んでいた。しかし、自然に対する世界の現状に絶望し、学生時代に自ら起業した。その時に志を共にする友人に声をかけ乗ってくれたのが、溶岩と渕東であった。
しかしマグマ王子である五十嵐の、手段を選ばないやり方についていけなかった渕東は、三年前にボルケーノ社を退職していた。
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