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株式会社 美少女戦隊
「集合!」
「はい!」
五人は声を揃え返事をする。隊長の前に横一列に並んだ。
ここは、隊長兼、美少女戦隊の社長を務める渕東楽人が、三年前に起業した株式会社美少女戦隊の本社。彼らは、三階建ての殺風景なビルの二階にあるミーティングルームにいた。
先月のこと三月に新入社員を募集し、噛み合わない面接を経て五名の若い女性戦士を雇った。この日は四月一日。初々しい五人は、美少女戦隊社オリジナルのユニフォームがキマっていた。
「良いか君たち、今日から本格的に美少女戦士を育てる育成プログラムを開始する。我々の敵は、マグマ王子が経営するボルケーノ社だ。彼らもまた、たった一人ではあるが優秀な新入社員を雇ったらしい。気を引き締めていけ!」
「隊長!」天然レッドが元気良く挙手する。
「どうした?」
「私たちが敵と戦うときは変身するんですか?」
「実にいい質問だ。君たち用に変身タクトを用意した。これから行う訓練でタクトの使い方を身に付けてもらう。良いな!」
「はーい」
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