株式会社 美少女戦隊

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「来たか。例の変身タクトは完成したか?」 「ああ、出来たよ。兄貴が注文した機能は正常に動作する。これがタクトだよ」  そう言って勇斗は、手に提げていた紙袋から取り出したものを楽人に渡した。 「そう、そう。これ、これ。これを目に嵌めるとね、良く見えるんだなこれが……ってバカ! これはコンタクトだろ! 棒の形をしたやつだよ」  勇斗が次に取り出したものは、ヒラヒラとした布が付いている細長い棒であった。それを楽人に渡す。 「おーこれ、これ。これをパタパタと振りながら、綺麗になぁれって言うと……ってバカ! これは(はた)きだろ!」  楽人はこめかみの血管を膨らませ声を荒げる。 「これじゃない、変身タクトだよ!」 「分かってるよ兄貴。ちょっとふざけてみただけじゃん」
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