7人が本棚に入れています
本棚に追加
「こりゃ数日に分けて探すしかないかな」
何とか山の半分は調べようと岩場を歩き回っていたが芥子らしき形の花は見当たらない。すでに手はかじかんでうまく杖も持てなくなってきていた。このままでは手が凍ると感じた。
「仕方ない。ここらで下りるか」
日は少し西に傾いている。どうやら正午はすでに過ぎたようだ。これはどちらにせよもう下山しなければ山の上で一夜過ごすことになる。下山の方が個人的には疲れるから少々憂鬱だ。手に息を吐き、少しでも動くようにした。
そういえば山のふもとに降りて野宿をするはいいが、クマが出たりいしないだろうか。少々怖いがそんなことは後で考えよう。
俺は下山を開始した。
最初のコメントを投稿しよう!