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「ん…っ」
「みーちゃん、はーな。」
「…ふ、息…やじゃない?」
「美波の鼻息なら大歓迎。ほら、舌出して?」
「んぅ、」
クチュっと音を立てて触れ合うお互いの舌。
柔らかな昴くんのそれが歯列をなぞるとゾクっと背筋に甘い痺れが走る。
先ほど動画で見たキス。自分にはあんなこと…って思っていたけれど、
キスだけでクタクタになる私は昴くんにしがみついていて、案外無意識に似たような状態になっていたことに今更ながら気がつく。
口の中の全ての空気を奪われ、顔を斜めに倒して深く繋がる昴くんと私の唇。口内をねっとりと練り回す彼の舌に頭がドロドロに溶けていく。
「ふ、…んん。」
「みーちゃん、キス好き?」
「ん、昴くんとなら。」
「…っ、可愛い。俺も好き。」
そう言いながら思い切りぎゅうっと私を抱きしめてくれる昴くん。嬉しくて、私も目一杯力を込めて昴くんの背中に手を回した。
「みー、本当に“実践”していいの?」
「う、うん…頑張る…」
抱きしめる腕を緩めて私を見つめる昴くんに強張った顔で頷く。
「ま、そんな顔されると心配だけどね。」
「う…ちょっと緊張してるだけだから…、」
「緩くいこう。こういうのは楽しむもんだから。」
そう言いながら、昴くんが再び私の唇を奪うと同時、ゆっくりと服の中に手が差し込まれた。
背中を撫でる彼の冷たい手がくすぐったくて思わず身震い。
先ほど動画で見たことを思い出して、それを今から自分がするのだと思えば小さく肩が震えた。
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