Seen4 危険な鑑賞会

31/36
前へ
/548ページ
次へ
私の胸を手のひらで押しつぶすように揉みながら、人差し指でクリクリと胸先をいじる昴くん。 えも言われぬ感覚に、「ぁ、…」と自分の声と思えない甘い音が外に出る。 慌てて口元を両手で隠して、羞恥心に瞳を潤ませれば、 「我慢しないで出してみ?声。」 「…っ、や、…昴くん待って…」 ニヤリと笑った昴くんが、突起を行き交う指先の速度を早めて刺激を強める。 「…っ、く、」と、まだ見ぬ自分を恐れて真一文字に結んだ唇で必死に声を堪えているのに、昴くんは容赦しない。 「こーら、何のための練習だ?」 「ん、…く、ぅ」 「声、出せるんでしょ?気持ちいいんでしょ?」 「…や、昴くん…優しく、」 「十分優しい。優しい師匠からの命令。 …ちゃんと声出せ、美波。」 「…っ、」 昴くんの瞳が鈍く光った気がした。 命令口調にきゅうっと心臓が痛んで、頭の中の何かがドロドロに溶けて崩れる。 そっと口元から手を退かし、昴くんの肩に置く。 「ん、お利口。」とにっこり笑って、私の胸元に顔を埋めた昴くんは…、 「…ん、あ、……」 「ほら、可愛い声出せんじゃん。」 尖らせた舌で私の胸先を舐め上げた。 自然と鼻を抜けて這い上がる甘い嬌声。 耳を塞ぎたくなるほど恥ずかしいけれど、これこそが望んでいた“実践の成果”なのだから喜ぶべきところなんだろう。 さっき動画を見ていた時は、他人に体を舐められて気持ち悪くないのだろうかと思っていたのに。 「みーちゃん、可愛い。」なんて、言われながら愛おしそうに胸にキスを落とされれば、堪らなく愛情を感じて、狂おしいほどの幸福感に包まれる。 …これが、…恋人の…えっち。
/548ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1146人が本棚に入れています
本棚に追加