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違うの、魅力だらけなの。
優しくて格好良くて、頼り甲斐があって、私のこといつも包み込んでくれる。
そんな人、好きにならない方がおかしいって思うけど、好きになればこの関係はきっと終わってしまって…。
好きだからこそ咄嗟にとってしまった失礼な態度を謝るためについた嘘。
変な子だと思われたくなくて、嫌われたくなくて。
それなのに、その言葉で昴くんを傷つけたのなら本末転倒だ。
好きな人が自分の言葉に傷ついているなんて…そんなの心が苦しくて耐えられない。
「昴くんは魅力でいっぱいです!優しいし、格好いいし、演技のこと真剣に教えてくれるし…普段から雰囲気が柔らかくてたくさん私のこと褒めてくれるし、でも、エッチになると色気がすごくてドキドキしちゃって…ちょっと意地悪な顔も嫌いじゃなくて……っ、て、」
「…」
「や、あの…違います、違わないけど、違います!これは演技の練習って分かってますし、好き、とかではないですけど…」
「ん…」
「す、好きにならないように…が、頑張ってるんです!
だから落ち込まないで?気抜いたら、すぐに骨抜きなんですから!」
「……、ふふ、ありがと。みーちゃんは優しいね。」
私の必死な言葉にクスクス笑う昴くんを見ながら、また顔を赤くする。
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