Seen6 これはレッスンじゃない

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「どうも、結月…さん?悠真の友人の久城昴です。」 「…は、は、はひ、三船の友達なのは初めて知りましたが、もちろん存じ上げております…、」 「…あ、あの、私は…いま昴くんと共演させてもらってる、愛田美波です。」 「…ああああ、可愛いぃぃぃ〜どうしよう…っ、」 せっかく前に来てくれたのに私が話し出すと、ピューッと悠真さんの後ろにまた隠れてしまう結月さん。 顔を真っ赤にして悠真さんの背中にぐりぐりおでこを押し付ける結月さんはすごく可愛くて、「ほら、結月、結月の好きな愛田美波……さんだぞ?」と声をかける悠真さんの表情が溶けてる。 彼女のことが大好きなんだな、と視線だけで分かってしまう彼と、彼のことを信頼しきっているんだなと感じる彼女、そんな二人が総じて微笑ましかった。 小さく震えながらようやく悠真さんの前に出てきてくれた結月さんは「わ、私…ティーン雑誌の時から、美波ちゃんのファンなんです…」と震える声で伝えてくれる。 アーモンド型の大きくクリッとした目に、小さな唇、白い肌。 とんでもなく可愛らしいお顔に私よりも10センチほど低いところから見上げられれば、女の私でも思わずキュンとしてしまう。 「う、嬉しいです…、ティーン雑誌って…卒業したの4年も前なのに…」 「握手…してもらってもいいですか?」 カタカタ震える手を差し出されて、すぐさまその手を取る。 「ううう、可愛い、眩しい…直視できない…」 「ゆ、結月さんの方が可愛いですよ?」 「…ひい、可愛いのに優しい…っ!一生推します!」 興奮気味に声を上げて深く頭を下げた結月さんを見て、「人見知りの結月がこんな積極的に…」と悠真さんが驚いた顔をしているのが妙に面白かった。
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