Seen6 これはレッスンじゃない

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それからしばらくおしゃべりして、もう家に帰るらしい悠真さんたちを見送った私たち。 「すごくいい人たちですね、2人とも。」 「ん、悠真も大学時代はサッカーバカって感じだったのに、彼女大好きみたいで微笑ましかった。」 「ふふふ、お友達と話してる昴くんも新鮮でした。今日は色んな昴くん知れて、本当に嬉しい!」 「……結局美波の笑顔が一番微笑ましいねぇ?」 「え?」 「んーん、何でも?俺たちも帰ろっか。」 「うん!」 帰り支度をしながら「次行くところは決まってるんですか?」と昴くんに尋ねると、「んー」と歯切れの悪い返事をして、わずかに表情を曇らせる。 「それなんだけどさ、みーちゃんに相談。」 「?」 「引かないって約束してくれる?」 「引く…?」 私の前に立って不安げな様子の昴くんにコテンと首を傾けつつ、差し出された小指になんとなく自分の指を絡めていて…よく分からないままに約束してしまった。 一度小指を離してすぐに5本指全てを絡めてきた昴くんは、少しだけ甘い声色で「実は…」と話を切り出す。 「…ホテル、予約してる。」 「…へ?」 予想していなかった妖艶な雰囲気を纏った言葉に…私の口から思わず飛び出たのは間抜けな声。 へ、ほ、ホテル…って、泊まる…とこですよね? おうち帰るの面倒だから、昴くんはホテルに泊まるよ、ってこと? って、いやいや、話の流れ的に…私も泊まっていいのか?
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