Seen6 これはレッスンじゃない

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「…………」 フリーズする昴くん。 やっぱり…私自身じゃ抱く意味ないのかなぁ…って、また別の涙が出そうになった頃。 「はっ…ああああああ、」 「っ!」 大きすぎるため息と共に苦しいくらいに抱きしめられた。 驚いて「す、昴くん?!」と声をかけると、「ちょっと黙ってて、今美波の声だけでイキそうだから」と、よく分からないことを言って、しばらくの間抱き枕に徹することになる。 ようやく腕の力が緩んだと思えば、昴くんは眉を垂らして困ったような顔で私のことを覗き込んだ。 「ばか美波。自分が愛菜にしてって言ったんでしょ?」 「うう、…ごめんなさい…、」 「許す。でも俺だって嫌だった。俺は最初っから美波を抱かせてもらいたかったよ?」 「…っ、本当?」 「覚えといて?美波に嘘言わないよ?俺。」 チュッとおでこにキスされた。 次は瞼。こめかみ、頬。 啄むように散らされるキスのマーキングに…彼からの気持ちを錯覚せずにはいられない。 唇が離れて、視線があって…。 このまま見つめあっていたいけど、深く深くキスもしたい…なんて、私贅沢すぎるかな? 「可愛い、美波。」 「…昴くん、」 「………大好きだよ。俺だけのものになって?」 「……っ、」 今度は唇に降りた口付け。 求めていたその言葉に…、温かな涙が頬に伝った。
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