Seen7 恋の病

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Seen7 恋の病

「昴くん!」 「んー。どうしたの?美波」 「おはようございます!…ふふ、今日もかっこいいね!」 「おはよ、美波は今日も可愛いよ?」 朝一番の現場。朝6時集合、という無駄に早いって朝スッキリ目を覚ますことが出来たのは紛れもなく、ここにくれば昴くんがいると分かっているから。 スタッフさんと挨拶を交わしてすぐに目に入ってきた昴くんに尻尾を振りながら近寄ると、昴くんもニコッと笑って頭を撫でてくれた。 ああ、今日もものすごくカッコいい…。 朝だからか少し乾いた声もセクシーで、頭に触れた熱が優しくて…。 「美波ちゃん、最初はあんなに警戒してたのに、すっかり久城くんに懐いたね?」 「へ?!…あ、は、はい!師匠なので!」 横から声をかけた監督に慌てて振り返って、ドギマギと返事を返せば上からクスクスと可笑しそうな笑い声が落ちて来る。 ちらりと彼を見上げれば「そ、美波は俺の弟子だもんね?」と甘やかすような視線で見下ろされて、思わずじわっと頬を染めた。 …監督、違いますよ?懐くとか…そんなんじゃなくて………。 「それじゃ、今日もよろしくね!」と片手を挙げて去っていく監督に頭を下げて、撮影が開始されるまでスタジオの端に用意された椅子に座って待つ昴くんと私。 「みーちゃん朝ごはん食べた?」 「うん、おにぎり握ってきたから車の中で。」 「えー、みーの手料理?」 「え?おにぎりだよ?!料理に入らないよ!」 そんな何気ない会話すら楽しいから不思議。 無駄にテンション高くにこにこ笑って返事をすると、昴くんはじーっと私の目を見つめて「…食べたい。」と真顔で呟いた。
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