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「あ、みーちゃん、服皿の中に入るよ。」
「…えっ、あ、ごめんなさい…」
「んーん。やっぱ大きいでしょ、俺の服。」
指摘されて慌てて両手を宙に浮かすと、ふふっと笑いながら背後から伸びてきた両手が袖口をくるくると捲る。
子ども扱いされているみたいで恥ずかしいけど、そんなに嫌な気はしないのはなんでだろう。
「でも、ブカブカの俺の服着てる美波が可愛すぎるから、これからはうち来たらこれ着てね。」
そう言って、耳の後ろにまたチュッと口付けた昴くんに、これまた「うきゃっ!」と宇宙語を発すると、
「はー、どハマり。」
「え?」
謎の一言を漏らして、コテンと肩口におでこが降りてくる。
ふわりと香るシャンプーの香り。
反射で昴くんの方を向いたのと同時に彼もコロッと肩の上で頭を転がして…。
「美波といるの、楽しい。」
「…っ、えっと、それは…どういう…」
「さあ、どういうことでしょう?」
ドキドキしながら尋ねたのに、ははっと大人っぽく笑いながら頭を持ち上げた昴くん。
なんだか肩透かしを食らったみたいで悔しくて…、でも。
……私も昴くんといるの…楽しい。どうしよう。
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