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「…はっああああああ、」
「え?!昴くん?」
突然大きなため息をついて私の肩に項垂れてきた昴くん。
昴くんになにが起こったのか分からず、顔を見て確認したいのに、胸を押しても彼の体はびくともせず、
それどころか、黙って大人しくしてろとでも言わんばかりに抱きしめる腕に力を入れた。
「あの…昴くん、ど、どうしたの?」
「えー?目の前の子が可愛すぎて無事死亡した。」
「…え?!」
「責任とって墓建ててね、みーちゃん。」
「…え、…えっ?!どゆこと?」
話を聞いても何言ってるのか分からず、オドオドするだけの私。
そんな私の反応に、昴くんの体はカタカタと震えていて、
あ…また私のことバカにして笑ってるな?って気がついた。
そ、そんなに鼻で息するのは常識ですか?!
そんな常識漫画にもドラマにも出てきてなかったんですけど?!
普段生きていて、あまり感じたことはなかったけど、自分がどれほど口呼吸に頼って生きてきたのかをすごく実感した。
だから…
「す、昴くん、…そんなに笑わないで!」
「んー?…ふふ、今度はなーに?」
「私、これから口呼吸やめる!鼻呼吸の自主練もするから…!」
「ふっ、ふはは、…いや、違う…そういう話じゃないんだけど!」
「えぇ…?」
じゃあ、なんでそんなに笑うのさぁーーー!
キスに必要な鼻呼吸すら出来ないのか!って嘲笑ってたんじゃないの?
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