鬼ごっこ

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鬼ごっこ ある田舎の小学校である。新学期が始まって一ヶ月すると六年に一人の転校生がやってきた。 「今日から転校生が来た。佐藤京子ちゃんだ。さあ。佐藤くん。みなに挨拶して」 先生に言われて女の子は教壇に立った。 「佐藤京子といいます。よろしく」 女の子はペコリと頭を下げた。目がパッチリしていて、頬がふっくらしていて、とても可愛い。純は思わずドキンとした。出席番号は苗字から彼女は純の次である。 純は、その晩、京子のことが気になって、なかなか眠れなかった。 彼女は元気一杯の天真爛漫な子で、すぐにクラス中の生徒と友達になった。女の子にありがちな、女の子同士だけで遊ぶというのではなく、男に対するこだわりがなく、男子生徒とも親しくなった。悪戯好きな男子生徒が、「スカートめくり」と言って、彼女のスカートをサッとめくると、彼女は本気で怒るのではなく、「やったなー」と言って、男の子を追いかけた。男の子は笑いながら逃げたが、彼女も怒りながらも楽しそうに追いかけた。京子はそんな、お転婆な女の子だった。純は内気な性格なので、自分にはとても恥ずかしくて、ああいうことは出来ないと、さびしく思っていた。京子と無邪気に遊べたらどんなに楽しいだろうかと、京子と遊んでいる男の子をうらやましく思った。 彼女は、昼休みになると、男子生徒に、「鬼ごっこをしようぜ」などと誘われると、「うん。いいよ」と笑って気軽に応じた。純は窓から、京子が男の子たちと遊んでいるのを見た。お転婆といっても、やはり女の子。京子が鬼になると、男達はすばしっこくて、なかなか捕まえられない。逆に男が鬼になると、鬼は京子ばかりを追いかける。京子はすぐ捕まってしまい、京子を捕まえた鬼は京子の腕を背中に捩じ上げてしまう。男の子たちは、面白がって京子をからかっているように見え、純はその光景を見ると、何とも言えぬ羨望が起こるのだった。 京子は遊びだけでなく勉強にも何事にも熱心だった。授業でも先生が問題を出すと、京子は積極的に手を上げて答えた。 純は出席番号が京子の前だったので、小グループでの勉強は、京子と同じ班だった。京子は、何事につけ純に親切にした。純は京子の隣に座ると、胸がドキドキしてくるのだった。理科の実験では、純は京子と一緒の班だった。水の入った盥にビーカーを逆さにして水で一杯にするため、ストローで逆さにしたビーカーの底の空気を吸うが、なかなか全部とれない。「純君。やってみてくれない」京子に頼まれて、京子が口をつけたストローに口をつけることに純は、興奮するのだった。 家庭科の実習で、京子と一緒に料理を作った時など純は最高に幸せだった。純は京子といると緊張して真っ赤になってしまう。それで純は京子に話しかける時、真っ赤になって声が震えてしまう。純は自分に好意をもっているけれど、内気で恥ずかしがり屋なため、言い出せないのだと感のいい京子は、すぐ気づいたのだろう。純があまり話さなくても、京子は純に、積極的に色々と親しげに話しかけた。それが純には嬉しかった。 ある日の放課後、いつも昼休み、京子と校庭で鬼ごっこしている二人の男、森田と川田が、京子に、「遊ぼうぜ」と誘った。「うん。いいよ」京子は気軽に答えた。二人は、放課後、よく京子を誘って遊ぶようになった。一体どんな事をして遊んでいるのか、純は興味津々だった。純も遊びに加わりたいと思ったが、純から言い出すことは出来なかった。 ある日の放課後のことである。 「純。お前も来いよ」 と森田と川田の二人が純を誘った。京子も、 「純君も来ない?」 とニコッと笑って誘った。 「は、はい」 純は、小声で返事して彼らについていった。四人は、近くの神社にへ行った。山の一部を切り崩してつくられた神社で、周りが崖になっているため、遠くへは行けず、鬼ごっこにはちょうどいい場所だった。 「じゃあ、四人で鬼ごっこだ」 森田が言った。四人はジャンケンした。 「じゃんけんぽん」 京子が負けたので、京子が鬼になることになった。 「じゃあ、始めるわよ」 京子は目をつぶって、ゆっくり10数えだした。男たち三人は急いで、それぞれ神社の周辺の林の中に隠れた。 「1・2・3・4・5・6・7・8・9・10」 10数え終わると京子は、林の中を探し出した。京子は林の中に隠れていた森田を見つけた。 「森田君。見つけ」 京子が元気に言った。 「チッ」 森田は舌打ちをして逃げた。 「まてー」 逃げる森田を京子は追いかけた。いくら京子がお転婆とはいえ、駆け足では男の森田にはかなわないはずだが、意外にも森田は京子に簡単に捕まえられてしまった。 「どうだ。まいったか」 京子は森田の腕を背中に捻り上げた。 「まいった。まいった」 森田はおどけた口調で言った。 「じゃあ、今度はオレが鬼だ」 鬼の交代が起こり、森田が鬼になった。森田は目をつぶって、10数えだした。残りの三人は急いで、それぞれ神社の周辺の林の中に隠れた。 「1・2・3・4・5・6・7・8・9・10」 10数え終わると森田は、林の中を探し出した。森田は林の中に隠れていた京子をすぐに見つけた。 「ふふ。京子。みーつけ」 森田は嬉しそうに言って、逃げる京子を追いかけた。やはり男だけあって、京子より足が速い。森田は逃げる京子をすぐに捕まえた。 「ふふ。京子。つーかまえた」 森田は京子の両手を背中に捩じ上げた。 「おい。川田。女スパイを捕まえたぞ」 森田は大きな声で言った。隠れていた川田が急いでやって来た。なにやら単なる鬼ごっことは違うようである。 「ふふ。こんな綺麗な女スパイを捕まえたんだ。うんと楽しませてもらうぜ」 川田が言った。 「よし。裸にしちまえ」 川田は、森田に両手を背中に捩じ上げられて身動きのとれない京子の服を脱がせ始めた。 「いやっ。やめてっ」 京子は身を捩って抵抗した。だが二人は容赦せず、京子の上着を脱がせ、スカートも抜きとった。京子はパンティー一枚になると足をピッチリと閉じ合わせた。 「ふふ。これも脱がしてやる」 そう言って川田は、京子のパンティーを降ろしていった。 「や、やめてー」 京子は足をピッチリ閉じて叫んだ。だが森田は京子の訴えなど、何処吹く風と京子からパンティーを抜きとった。裸にされた京子はアソコと胸を手で隠して座り込んだ。 「お願い。見ないで。服を返して」 京子は縮こまって座り込み、手で恥ずかしい所を隠しながら二人に哀願した。二人は京子のパンティーやスカートをつまんで京子の前に差し出した。京子がそれを取ろうと手を伸ばすと、男はサッと引っ込めた。 「あはははは」 森田と川田の二人は意地悪く笑った。 丸裸で困惑する京子をしばし二人は眺めていたが、しばしして、 「よし。もう許してやる」 と川田が言って京子に服を返した。京子は急いで、パンティーを履きスカートを履いた。 「もう。ひどいったらありゃしないわ」 京子は、プンプン怒って文句を言いつつも、どこか、いじめられる事を楽しんでいるような様子があった。純は、激しく興奮して勃起してこの光景を見ていた。 純は、その夜、興奮で眠れなかった。 数日後の放課後のことである。 「おい。純。また、今日も遊ぼうぜ」 森田と川田が純を誘った。 純は、「うん」と言って、二人について行った。 神社の境内には京子がいた。 「よし。鬼ごっこをしよう」 森田が言った。四人はジャンケンした。純が負けて鬼になることになった。 「いいか。隠れるヤツは悪人だから、捕まえたら、拷問するんだぞ」 森田は純にそんなことを言った。 純は目をつぶって10数え出した。三人は林の中に隠れた。 10数え終えて、純は辺りを探し出した。木の陰に京子のスカートが見えた。純は、京子を捕まえようと走り出した。京子は逃げたが、簡単に純に捕まえられてしまった。森田と川田がやってきて純に縄と竹の棒を渡した。 「さあ。京子は悪人だから、これで縛って、拷問するんだ」 森田が言った。 「じゃあ、純。しっかりやりな。オレ達は遠くで見てるから」 そう言って二人はその場を離れた。純と京子は二人きりになった。 純はどうしていいかわからず、立ち竦んでしまった。 「さあ。純君。遠慮しないで私を縛って」 そう言って京子は両手を背中に回して手首を重ね合わせた。 「ご、ごめんね。京子ちゃん」 そう言って純は、そっと京子の手首を縛った。純の手は震えていた。 「あん。純君。もっときつく縛っていいわよ」 純は、ドキドキしながら京子の手首をきつく縛った。純は、激しい興奮で勃起していた。これでもう京子は自由を奪われてしまった。京子は、おとなしく後ろ手に縛られたまま、正座している。純は竦んでじっとしていた。 「純君。私、悪い女スパイだから、何をしてもいいわよ」 京子が言った。 「ご、ごめんね」 純は申し訳なさそうに、京子の背を渡された竹で突いた。 「あん」 京子の柔らかい体がユラリと揺れた。 「ご、ごめんね。京子ちゃん」 純はペコペコ謝った。 「いいの。遠慮しないで。もっと、やって」 京子に言われて純は、京子の体のあちこちを突いた。その度、京子は、 「ああん」 と、苦しそうに声を出した。 「痛くない。京子ちゃん」 純が聞いた。 「大丈夫。もっとやって」 京子は純にいじめられることを求めているかのようである。しばし経った。いつの間にか二人はいなくなっていた。 「ごめんね。京子ちゃん」 「ううん。楽しかったわ」 京子は笑顔で言った。 純は京子の縄を解いた。 その日の遊びは、それで終わった。 その晩。純は興奮で眠れなかった。 数日後の放課後。 「純君」 京子が純に声をかけてきた。 「なあに。京子ちゃん」 「あの神社に来てくれない?」 「う、うん」 純はオドオドしながら言った。京子と純が二人きりになった。他の二人はいない。 「あ、あの。純君。私を、この前のようにいじめてくれない」 いきなり突拍子もないことを言われて純は驚いた。 「ど、どうして」 純はわけを聞いた。 「この前、純君に縛られた時、なんだか、すごく気持ちがよかったの。森田君と川田君にいじめられるのを純君に見られた時も、何だか、すごくドキドキしちゃったわ」 京子の告白を聞いて純は、かなり、ほっとした。 「実は、僕もそうなんだ。この前、君を縛って、竹で突いた時、すごく気持ちが良かったんだ」 京子はニッコリ笑った。 「そう。それじゃあ、お願い」 そう言って京子は、純に縄を渡した。純が、京子を縛ろうとすると、 「待って」 と京子が制した。 「あ、あの。私、裸になるわ。裸になった私を縛って、いじめて」 京子は、そう言って、服を脱ぎ出した。純は吃驚した。心臓がドキドキ音を立てた。京子は上着を脱ぎ、スカートを降ろし、ブラウスとパンツも脱いで丸裸になった。 「さあ。純君。縛って」 そう言って京子は背中に手を回した。純は震える手で、京子の手首を重ね合わせ、縄で縛りあげた。もう、自由が利かない。 「は、恥ずかしいわ。でも、何だか、すごく気持ちいい」 そう言って京子は、膝をピッチリ閉じ合わせた。 「ぼ、僕も、京子ちゃんを自分の物にしたようで、すごく気持がちいい」 純は興奮して鼻息を荒くしながら言った。 「ふふ」 京子は、膝をピッチリ閉じ合わせたまま、ニコリと笑った。 「し・あ・わ・せ」 京子は、温まったような言葉を言った。 「僕も、すごい幸せだよ」 純は京子に遠慮する気持ちがなくなっていった。 「ふふ。京子ちゃんが逃げられないよう、柱に縛りつけちゃお」 そう言って純は、京子の縄尻を神社の柱に縛りつけた。 「ああん。恥ずかしいわ」 そう言って京子は足をピッチリ閉じて座った。 「待ってて。お菓子、買ってくるから」 そう言って純は走り出した。 「すぐ戻ってきてね」 京子が言った。純は、林を出て、近くの駄菓子屋で、スナックを買った。そして、急いで京子の所に戻ってきた。 俯いていた京子は純の顔を見ると、ほっとしたようにニコッと笑った。 「よかったわ。純君が、私をこのままにして、帰っちゃうんじゃないかって怖かったわ」 純は、ふふふ、と笑った。純は、ポッキーを京子の口に入れた。京子は、小さな口を開けてモグモク噛んでゴクリと飲み込んだ。その仕草が純には、とてもかわいく見えた。 小学校を卒業すると、純は父親の転勤で、東京に引っ越した。 しかし、小学校六年の時、京子としたエッチな遊びは、純の心の中で一番楽しい思い出となっている。
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