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律君は優しい 押し付けるようにするのではなく、さりげなくするところが 私に気を遣わせないようにする姿勢も 思い返してみると、私の知っている小学生の時の律くんもそうだったような 今、私の目の前にいる律君はあの頃の彼の延長線上にいる人と思って間違いない そう信じたいし、そんな彼だから私に求婚をしたのだろう 「ありがとうございます。今日はこの部屋で寝たらいいですねー」 「どうして?」 「だって・・・」 「急だったから準備してないのだけどこの家に布団は僕が使っているものしかない」 さっき思ったことは訂正 「えっ・・・言ってくだされば実家から持ってきたのに」 「それって必要?新生活をこれから送るのだから必要ならば新しいのを買えばいいけど」 「じゃあ、今晩は・・・私がリビングのソファーで寝ますね」 さすがに私から律君のベッドで一緒に!なんて口が裂けても言えない 「今日は一緒に寝室のベッドで寝る!何もしないから」 「本当ですか・・・?」
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