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「未婚だって聞いているけど・・・」 「それってさ、律君が訳ありなんじゃないの?それとも相当遊んでいるとか?」 「その人を疑う癖、止めたほうがいいわよ。可愛くないから」 「はいはい、仕方ないじゃない。直樹にあんな裏切り方をされたのだから・・・」 3年前のことだけど、その事に触れられそうになると今でも涙が出そうになる 3年の月日だけでは傷が癒されいない それぐらい深いものなのだ 「ゴメンゴメン。別に泣かそうとしたんじゃ・・・」 「じゃあほっといてよね!私はもう傷つきたくないの。だから一人でいるって決めたのだから」 私は母との会話を切り上げ部屋に戻る だって3年前のこととはいえ、母の前で大泣きなんてしたくなかったから 部屋に戻って枕に顔を埋めて大泣きしたのはいうまでもない 最近はここまで落ち込むこともなかったのだけど、直樹が取締役に出世したって話を影の噂で聞いた時からおかしくなっている
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