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私ったら感傷に浸っている
今の私は悲劇のヒロインじゃなく、今日みたいな事やこれから起きることは本来なら喜ばしい事なのに
「七幸はまだ実家にいたかった?」
帰りの車で律君が様子のおかしい私を心配してくれている
「予定外だったので驚いているだけど」
「それなら良かった。僕と一緒に住みたくないのかと思ったから」
「いいえ、そんな事は…家事は一応それなりにはできますし律君のお役には立てると思います」
「僕はお手伝いさんが欲しくて結婚するのではないから、七幸だからしたいと思ったんだ」
「ありがとうございます。そう言ってくれるだけで嬉しいです」
「リップサービスだと思ってる?思ってるでしょう」
律君って私の心が読めるの・・・?
そう思うと心の中を見透かされているようで少し怖い
「思っていません。ただ、どうして律君はこんなに私に良くしてくれるのか理解できなくて。律君は今まで女性と付き合って結婚話とか出たことはないのですか?」
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