第3話 皇帝剣 ティリア

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第3話 皇帝剣 ティリア

フィアナに話しかけてきたのは最初に来た時にフィアナに話しかけていた灰色の髪の毛に青色の目をした貴族らしい服装をした男性であった フィアナ「ギルド長…ミリルに文句でも?」 リキル「…そのような少女に冒険者をやっていく覚悟が見られない」 ミリル「っ…」 フィアナ「本人の目の前で言うなんて!」 リキル「事実だ。影で見ていたが、1人ではアレを倒せないだろうな。フィアがいたから安心していただけだ。フィアが近くにいるから例え何かあっても大丈夫だろうと安心していたのだろう」 図星のことをリキルに言われて何も反論出来ないミリルはただ下を向いていた リキル「…お前に冒険者は向いていない。フィアのような変わった令嬢ならまだしも……温室育ちは温室育ちらしく平和に生きろ」 フィアナ「ちょっとギルド長!ミリルは記憶喪失なんだから!」 リキル「死の恐れをまともに感じたことの無いやつが冒険者をやるだと?戯けるな、此処はお子様の来る場所ではないんだ。今のうちだぞ、お家に帰れるのはな」 リキルはそう言い、ギルド長の執務室に戻って行った ギルドにいた全員がリキルの言葉を聞いていて、ミリルに同情の目を向けていた フィアナ「…ミリル、気にしなくていいんだ…」 ミリル「……やっぱり…私…辞めます…。私なんかが務められることではありません…フィアナさん。1日だけでしたが…ありがとうございました。宿で泊まれるお金は…ありますから!」 ミリルはそう言うと走ってギルドを抜け出し、フィアナは走っていくミリルを追いかけるように走っていった フィアナ「待ってミリル!」 ミリルの元の体は最強の皇帝神の体であったため何キロ何十キロ何百キロ走っても全く疲れないからだであった。エンディアン王国を抜け、気づいていれば最初に寝ていた平原を通り越してエンディアン王国から295キロ離れた所にいた ミリル「………走り過ぎちゃった…夜はあんまり動かない方が良さそうだし…野宿かなぁ…」 ミリルは近くにあった洞窟に身を潜め、持っていた剣を支えにして抱きついていた ミリル「さ…寒いっ…」 ミリルがそう言うと剣がミリルの体を擦るような感じがしてミリルが剣を離すと、剣が心配そうにミリルの肩にコツコツ触れていた ミリル「あなた…動けるの?…」 ミリルがそう言うと剣は頷くように動き、ミリルは心做しか1人ではない感じがして落ち着いていた ミリル「……私…どうすればいいのかな…」 ミリルがそう言うと、剣が鞘から勝手に抜け出し、何も無い所から火が現れた ミリル「わっ!?…なんで…火?…」 剣が飛び跳ねているため、ミリルは剣がミリルのために火を出したのだろうと思い、剣を撫でると剣が嬉しそうにしていた ミリル「…あなたの言葉が分かればいいのだけど…」 ミリルがそうボソッと言うと剣から声が聞こえてきた 剣"話せるよ!" ミリル「っ!」 剣"私は皇帝神様に作られた皇帝剣!神剣と同じぐらいの強さを持ってるんだよー!" ミリル「皇帝剣って…言うんだね」 皇帝剣"うん!皇帝神様は私のことをティリアって呼んでたから気ままにティリアって呼んで!" ミリル「分かった、ティリア」 ティリア"うん!…皇帝神様!皇帝神様は…大丈夫?" ミリル「え?」 ティリア"皇帝神様をバカにしたあの男…本当なら不敬罪で死刑に値していいぐらいだよ!" ミリル「不敬罪まで行かなくていいと思うけど……と言うよりなんで私の事…皇帝神?って呼ぶの?」 ティリア"え?…だって皇帝神様は皇帝神様だよ!?忘れちゃったの!?" ミリル「…記憶なくて…」 ティリア"うぅ…なんでいつもアイシュレイズばっかり使うんだ!" ミリル「アイシュレイズ?…」 ティリア"皇帝神様が愛用していた剣の神遺物だよ!私より性能がいいからなぁ……でも神界に置いてきちゃったから取りに行くのは難しそうだね。皇帝神様の神力が足りなさすぎるし…" ミリル「…その話はまた今度でいいかな?頭痛くなってきた…」 ティリア「だ、大丈夫!?」 ティリアが慌ててミリルの所へ駆け寄ると刃が剥き出しのままだったのでミリルの頬に切り傷ができ、血が垂れてしまった ミリル「い…痛いっ……痛いよぉぉっ!」 ミリルにとっては初めての痛みで、いきなり頬に走る痛さに耐えられなく、泣き始めてしまった ティリア"えぇっ!?皇帝神様これぐらいで泣く人じゃないんだけどなぁ…まぁ、超回復ですぐ治るから泣かないで皇帝神様!" ミリル「超回復?…グスッ」 ティリア"皇帝神様は生まれた時から最高峰の能力ほぼ全部もっていたの!その最高峰の能力の1つが超回復!細胞1個でも残っていたら皇帝神様は生き返るんだよ!" ミリル「す、すごいねっ…」 ティリア"だよねだよね!ちなみに私は能力の産物じゃないから、皇帝神様がいなくなっても消えることは無いよ!…むしろ消えるのは神遺物の子達だよね" ミリル「…………私って…その皇帝神?…という役目を果たせてた?…」 ティリア"皇帝神様はちゃんと果たしてたよ。民を守り、神界の番人としてね。神界はね大きくわけて10に分けられているの。まず皇帝神様がいたのが首都神界のセレントヴァイン。次首都神界が第3神界のエンヴィードル。そしてその後がガーネット。セルセポラス。マギレイシア。オパールソル。エンダージュレイ。ノブレスオブリージュ。スターネスハーブ。エデンソフィアだね" ミリル「全部は覚えられないけど…私がいた神界は私の苗字なんだね」 ティリア"そうだよ!なんせ皇帝神様は初代だからね!そして全ての神界のトップ!つまり皇帝神様は全ての生き物の最高権利者であり最高責任者!" ミリル(さい!こう!せき!にん!しゃ!?) ミリル「わ…私そんな責任だなんて…」 ティリア"……皇帝神様。そんなに焦らなくても大丈夫だよ。神界のみんなは皇帝神様が急にいなくなっても責めたりしないよ。むしろ喜ばれるかもね。皇帝神様1日も休んだことないし…" ミリル「……そうなんだね」 ティリア"…とりあえず皇帝神様は寝ていいよ!ここは私が見張ってる!" ミリル「…本当に大丈夫?…少しだけ動けるとか…」 ティリア"………どうだろ…" ミリル「…大丈夫。私起きてるから…って剣って寝る?」 ティリア"んとね…寝れるけどねるひつようはないかな。寝たらあの次元斬りとか出来ないよ?" ミリル「あれ次元斬りって言うんだ…」 ティリア"うん!次元エネルギーを利用した技!私の固有能力のひとつなの!" ミリル「そうなんだねっ」 ティリア"皇帝神様が記憶喪失だとすると…今まで覚えた技も全部忘れてるってことだよね" ミリル「お恥ずかしいことに…」 ティリア"うーん…私は人型にはなれないしなぁ…" ミリル「うん…そういえばなんでティリア今までずっと黙ってたの?」 ミリルがそう言うと、ティリアは少し悲しそうな顔をしていたように見えた ティリア"うん…それはね…"
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