つぐみのこえ

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 薄曇りの白っぽい空には、何羽かの鳥がぽつぽつと、張り巡らされた電線を避けながら平然と飛んでいた。  遠くの方で、電車の走る音もする。 「卒業式の日でも、いつもの朝なんだね」  普段と何も変わらない朝に、少しだけ呆れて呟くと、ユウは、 「みんな、それぞれの朝があるんだよ」  と、優しく笑った。
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