つぐみのこえ

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 しばらく見ていると、顔を上げた鳥は、早足で数歩進んでから、ぐっと胸を反らして立ち止まった。  そして、きょろきょろと辺りを見回したかと思えば、また急ぎ足で歩いて、立ち止まって、周りを見る。 『周りを警戒してるのに、あんなに胸を張って、なんだか自信満々に見えるだろ?』  おかしそうに言う声に頷くと、ハルカさんは指差していた手を開いて、ぽんっと柔らかく私の頭を触った。  振り向いたら、穏やかな瞳もこっちを見ていた。
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