黄色い薔薇を、貴方に。

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今日から私は、『恋愛』をしよう。 高校に入学する前は、本気でそう思っていた。両親は恋愛結婚で高校の頃に出会いそのまま交際し結婚に至った、まさに王道純愛カップルだった。 おそらく私も普通に恋愛して結婚して子どもを産んで、幸せな家庭を築くのだろう、と。 冷めきった頭で、ちょっと格好良くて何かしらに秀でていて優しい異性がいれば、簡単に恋愛スイッチが押されて自動的に人間は恋に落ちるものだと、本気で思っていたのだ。 そう思いながら高校生活を満喫しようと思っていたら、碌に男子と会話をすることすらなく、あっという間に学校生活を終えていた。 美術部に所属し順調に受験勉強を進めて第一志望より一ランク上の大学を目指して塾にも通い、無事第一志望に合格。一ランク上の大学には落ちたが順当。 しかし、そこには『恋愛』がない。
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