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猫との出会い
「君はどこから来たの?」
私はそんな言葉を投げかけた。しかし、その相手は言葉がわかる人ではなく猫である。その猫は白・黒・茶の三色の毛を持つ三毛猫であった。私が会社の昼休みにサンドイッチを食べていたら、とぼとぼとした足取りでこちらやってきたのだ。よく見ると飼い猫なのか、首輪も付いていた。
「お腹空いているの?レタス食べる?」
そんな言葉をかけながら、サンドイッチのレタスだけを取り、三毛猫の前に置いた。すると、最初は警戒をしていたが、一口食べるとその後は瞬く間にレタスを平らげてしまった。
「みゃ~」
そんな鳴き声をあげながら、こちらを見ている。
「意外と食いしん坊なのね。じゃあ、これで最後。」
今度はサンドイッチではなく一緒に食べていたサラダから少し大きめレタスを取り出し、三毛猫の前に置いた。すると、そのレタスをくわえると、きょろきょろしながら、そそくさとその場を離れてしまった。
「あ~あ。行っちゃった。まあ、子猫にでもあげるのかな。」
これは猫の贈り物を貰う少し前の話である。
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