卒業とは、時に……

【 執筆活動からの卒業 】

　卒業とは、時に執筆活動から逃げたい自分と、そうしたくない自分との戦いの中で、毎日のように激しい脳内会議を開き、こうするべきだ、ああするべきだと、思いを巡らせながら、結局のところ心がボロボロになり、すり減り、敗れ去ってしまった結果の先に見えてしまうこと。

　または、人として物理的・生物的に維持ができなくなること。

　または、新たな別の目標を見つけ、その目標のための活動に邁進するためにリスタートする儀式のこと。

　そして、そこから卒業できない人たちが、諦めない気持ちを持ちつつ、今も様々な場所で執筆活動を継続し、その中から「続ける」ということへの類まれな才能を持ち得た者だけが、時に有名な作家として華々しくデビューを飾るのである……。

　その世界へ到達できる人とは、その道を最後まで諦めずに、自分を信じ、ひたすら精進し、前を向き、夢を追い続けられた人のことである。

　自分もそういう人でありたい……。

（了）