ある日では無い

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ある日では無い

また薬変えるのか……。病院の白い待合室でまた今月も思う。 先月もそのまた前の月も同じ事を思っていた。 私の名前は岡本綺羅。 ついこの前、潰れかけの株式会社に就職したパッリパリの新入社員。 これから新入社員としてバリバリ働く…つもりだった。 本当は、本当は、あんなボロ会社でいじめてくる社員が居る所に入るつもりなんて無かったのにな…。 全くあの社員の顔を見ると殴りたくなる。誰がアイツをあんな最悪な性格にしたんだろう。またどんなふうに教育したらああなるんだろう。 アイツのストレス発散のために私は生まれてきたんじゃない。 私は病んでしまった。もう2ヶ月ぐらい会社を休んでいる。 そんな苦しみ悲しみの中にいる自分を救ってくれるのは『あの薬』 もうあの薬がどんなものか知っている。かなり危険性な物。 でもあの薬がないと私は死んでしまう。 あの薬、飲んでる事もうみんな分かっているだろう。
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