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私は目を開ける、目の前には緑がいた、、。
「あー楽しかった。」
緑は呟いた。
「楽しかった、、?」
「うん。ちょっとの間だけど。」
緑は笑って言う。
「ちょっとの間? お別れするわけじゃないのに、最後みたいなこと、、。」
私は緑がもう別れるかのように言い方に疑問を感じた。
なぜそんなこと言うんだろ?
「、、実は、あなたたちが今まで通って来たあの道は、元々存在しないのよ。だって、、、」
私たちは、衝撃の事実を聞いた。
存在しない?それはどう言う、、、?
私は頭にハテナを浮かべる。
「、、、だって、ここはあたしが創った世界だもの。そして、あたしだって、ヒトとしては存在していないし。」
私たちは息を呑む。そう、、、つまり森緑は存在しない。
「そう。今、あなたたちが思った通り、森緑なんて人存在なんてしない。」
「「「!!!」」」
それならば、緑は何者なんだ。
「、、、あたしは自然の守人。森羅万象を守る者。あなたたちは、我が友を大切にしてくれた。自然に対して優しかった。私はそれを見て、素晴らしいと思ったんだ。だから、会ってみたかった、会うための口実を作りたかった。」
そう言い、緑は私たちに向かい笑いかける。悲しげに。
「さようなら。」
緑は名残惜しそうに言う。お別れ?そんなの、、!
「お別れなんてダメだ!!それぐらいなら、、それぐらいなら、、、!」
気がつけば声に出していた。
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