兄弟姦計

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 どんな生き物でも、自分と同じフェロモンを持つ相手は、性的対象からはずすプログラムが施されている。近親相姦は種の存続をおびやかす「禁忌」だからだ。現に今も、身体がぴりぴりと痺れている。まるで毒を食してしまった後のように。 「は……ぁ、あぁ……っ」  人間には、毒を排除する身体的システムがある。なのに僕の身体はおかしくなっていた。罪深い刺激をどん欲に取り込み、それをスパイスとして、快楽を何倍にも増幅させていく。毒におかされ、神経が焼かれていく。あまりの背徳感に、悦びの涙がにじむ。 (こんなの、だめ……)  後ろをおかされながら、前にも優しい愛撫が加わる。異なる刺激の相乗効果に耐えらそうにない。淫らな液が尿道を駆けあがり、絶頂へと誘導されていく。 「ああァ……っ」  淫らな涙をふき出しながら、碧唯兄ちゃんの匂いに身を任せる。甘ったるい虚脱感が心地よくて、いつまでもこの空間にただよっていたくて……。
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