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「そんなの、無理……、あっ」  乳首を噛まれ、歯でぎゅっと伸ばされる。痛めつけられてじんじんするところを、優しく舌でケアされる。突起はぽってりとピンク色に染まり、硬くなって勃ちあがり、痛みすらも快楽に変えていく。しつこく弄られ続けて、ついに僕は屈服した。 「い……、くぅ……っ」  下半身への刺激がない絶頂は、せつなく芯が収縮して、中途半端に熱がこもったままだ。まだ足りないと、むずむずと急かす。 「できたじゃないか」  子供にするみたいに頭をなでて、碧唯兄ちゃんは手首のバンドをはずしてくれた。自分から足を開き、従順に命令を待った。兄ちゃんの言うとおり、乳首だけでイけた。きっとご褒美があるはずだ。今日はこの後、どんなひどい命令をされるのか。想像しただけで、内股が震えるほどぞくぞくした。  リリリ、と電子音が鳴った。内線の電話機の着信音だ。碧唯兄ちゃんがベッドサイドに手を伸ばす。二言、三言会話をしてから、受話器を僕に手渡した。 「おまえに電話だ。晴美さん、という人から」
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