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シェイネがまたも踏みとどまる。シェイネは振り返る。シェイネが詰め寄って掴みかかる。
「関わるなっ!」
「……なんで?」
「関わるなって言ってんだろ。聞こえてないのかよ。これ以上癪に障るようなことを言うなよ?」
「…一つ質問。言ったらどうなる?」
「………半殺し。」
「ふーん…ふふっ…目、真っ赤ね。…やっぱ、変わるんだ?目の色。どういう仕組みなの?教えて?」
「黙れ…。」
真っ赤な目がこちらを睨む。
暴力的な目。孤独な目。強者の目。臆病者の目。
バートリーはニコリと笑った。余裕の笑みだ。挑発をしている。
「…殴ってみる?半殺しにしてみる?」
「……おい、待て。なんでお前……目…色…変わって?」
「…目の色…?」
シェイネが手をパッと離す。犬のように素早く首を振る。彼女の目は黒色に戻っていた。
「なんで…赤いの……。」
数歩後退する。シェイネは顔を歪めた。
彼女の中で、赤とは自身の凶暴性と他者の血を連想させていた。トラウマ以外のナニモノでもない。
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