Ep.1『潜在意識』

13/14
前へ
/700ページ
次へ
「はい、これで、消えた。綺麗さっぱり。」 バートリーはニヤッと口角を上げた。 この瞬間、彼女は初めて気付いた。初めて感じた。初めて自覚した。 ─なぁんだ。私も立派に我儘じゃない。立派な自己中。立派な支配者。ねぇ、私の中で渦巻くこの…。─ 「ルナ。」 「…?」 「私が怖い?」 未だチカチカと点滅している彼女の瞳を真っ直ぐ見つめる。シェイネは目を閉じて数秒の間黙った後に口を開く。 「怖いと言ったら?」 「怖くて結構。」 「怖くないと言ったら?」 「怖がらせちゃおうかしら?」 「………マゼンダモノポリー生なのに、シアンクレスト生みたい、だね。」 「…見かけは、ね?」 「ちょ…っ。」
/700ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加