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「え?」
「ごめんなさい…また気を抜いちゃってた…みたいです。…こら、やめて。お願いだから…。本当にごめんなさい…。」
少女はか細い声で必死に謝りながら頭を何度も下げた。ジルは別に怒っているわけでもなければ、怯えてるわけでもなかった。
─驚きはしたけどねぇ…。─
ふと、視線を下に向けると不可解なことが目の前で起きた─。
ジルと少女の影の間に架け橋のような影があった。それがうねるようにうごいて、少女の影に完全に溶け込んだのだ。
もちろん、ジルと少女の間には架け橋もなければ目に見えるゴミ一つない。
「アンタ─。」
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