アンモナイト流星群

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 自分がすごいやつだと、気付いたのは小学生の頃。  きっかけは何となくだった。ゴミ箱に丸めた紙を投げると、それは導かれるようにそこへ入った。  おそらく、本能的な部分でそれを感じ取ったのだろう。何故か俺はゴミ箱に収まったそれを拾い上げ、今度は少し距離を取って投げた。またそれを拾い、さらに距離を……それを何度か繰り返し、俺は自分の才能に気が付いた。  どうやら俺は、人よりも飛び道具の扱いに優れているらしい。  日常生活ではそこまで役に立つ力じゃない。精々雪合戦で活躍できる程度だ。狩りの技術を求められる原始的な生活ならまだしも、現代じゃあまり必要とされていない。  そこで、俺は思い立った。確かに弓矢の時代は終わったけれど、使うのが弓ではなく銃だったら? それも、より正確さが求められる狙撃手なら、この才能を遺憾なく発揮させられるのでは?  その瞬間、自分の目標がはっきりと見え、肩がぶるりと震えた。  不吉な流れ星を撃ち落とす、選ばれし者たちの防衛組織。  そうだ、防星隊(ぼうせいたい)に入ろう。
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