田島という存在

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 恵雨「もちろん、誓います。」  「異議をとなえる者は?いませんね。」  「それでは誓いの証しとして、互いに指輪の交換を。」  田島と恵雨のは、互いに指輪を交換します。その後田島は、恵雨のベールを取り払い、口付けを交わしました。この本に手を重ね、次にサインを書きます。  「今ここに、結婚が成立しました。」  田島と田島(恵雨)は祝福され、移動します。投げられたブーケは母の頭に突き刺さりました。指輪を運んだのだから当然と言えば当然ですが、後で笑いのネタになることでしょう。辺り一面、米まみれです。 ______披露宴会場  鈴木は待っていましたとばかりに、先回りして恵雨の曲を流します。  田島と田島(恵雨)が到着します。ここにも身内しかいませんので、紹介は省かれます。が田島は違ったようです。  田島「皆さん、今回はお越しくださり有り難う御座います。本来でしたら、母はホスピスから出ることは、できなかったことでしょう。しかし奇跡が起こりました。」  田島(恵雨)「奇跡だなんて大げさな。」  上機嫌な田島(恵雨)が、田島の言葉に重ねるように話します。お互いに挨拶を交わしたところで、乾杯の音頭が入りました。  ナイフを田島が握ります。抱き合いながらケーキに入刀が行われます。初めての共同作業です。ケーキの果物をつまみ食いそのまま田島と田島(恵雨)はキスをします。  田島「このたびは、有り難う御座います。それではお楽しみください。」
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