17/19
前へ
/76ページ
次へ
「花恋……好きだ」 「ダメだよ。今はまだ、不倫になっちゃう……だから…」 涙を流して首を振り花恋は抵抗するが、結城は止まらなかった。唇を重ね、結城の手が花恋の顎を下から支え、唇の隙間から舌を挿し込んだ。 結城の舌が花恋の舌を絡め取り、優しくゆっくりと花恋の口内で動く。花恋はその気持ちよさに体の力が抜け、結城の舌に舌を絡ませていた。時々花恋の舌を結城が吸い、深く舌を絡める。息を継いで結城が囁く。 「花恋となら、何を言われてもいい。どんな罰でも俺は受ける」 「(そら)…」 結城が花恋を抱き上げ、隣の寝室へ運び、ベッドへゆっくりと下ろす。 「花恋を抱きたい」 「うん…」 祐介にどれだけなじられても、けなされても、ずっと耐えて来た花恋。誰にも迷惑をかけないように、巻き込まないようにずっと1人で抱え、苦しみ、もがき、ここまでやって来た。そしてやっと見えなかった出口を見つけたが、耐えきれなかった。 今までの寂しさつらさ悲しさを、結城の優しさと温もりに包まれ、ゆだねてしまった。 ついに花恋は『 禁忌 』を犯す。 2人はキスをしたまま服を脱ぎ合い、一糸(いっし)(まと)わぬ姿で抱き合う。結城の硬く逞しい胸板に、花恋の白く柔らかな膨らみが押し潰される。熱い結城の体に花恋は頬を寄せ、耳に響く結城の鼓動は速い。 「天、巻き込んでごめんね」 「巻き込まれたんじゃない。俺が花恋を選んだんだ」 「天、好きだよ」 「俺もだ、花恋」 唇を重ね、舌を絡めて結城の愛撫が耳や首へ移り、鎖骨を通って胸へと下りていく。花恋にとって初めての感覚に、鳥肌が立つ。 「花恋、寒い?」 「ううん、気持ちいいの……こんなの初めて…」 「そっか、よかった」 結城の唇が優しく胸に口づけ、舌が胸の先端を刺激し硬く立ち上がる。もう片方の胸を結城の大きな手で包まれ、優しく円を描くように揉み、指で先端を挟みピンと立ち上がった。 「あぁっ…」 花恋の口から自然と吐息が漏れる。 両方の先端を交互に舌で転がされ、花恋の腰がゆらゆらと動き始める。結城は花恋の両脚を広げその間に体を割り込ませ、体を倒し両手で花恋の胸を優しく揉む。唇は胸から下へと這わせへそを通り、茂みへ下りていく。 胸にあった両手で今度は花恋の両脚を持ち上げ、大きく脚を広げて花恋の秘部へ顔を埋める。丁寧に秘部を舐められ、花恋の体に今まで感じた事のない快感が走る。 蜜口に結城の指が入ると、溢れ出した蜜がお尻に滴り、花恋自身驚きを隠せなかった。 「どうして…はぁっ……どうしてこんなに…」 「感じてくれてんだ……嬉しい…」 蜜口から溢れる蜜で部屋中にいやらしい水音が響く。花恋の喘ぎ声と水音など今までにないセックスだった。 「花恋、もう俺も限界。入れていい?」 「うん…」
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

735人が本棚に入れています
本棚に追加