番外編21

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「うぅ……なんで撫でてくれないのぉ……」 「えぇ?真樹が触らないでって言ったんだろ?」 「い、言ってない……意地悪しないで」 「ふふっ」 温かい手が髪を梳いて、そっと頬を撫でてくる。 気持ちよくてうっとりしてしまう。 「ん……ちゅぅ……」 「可愛いなぁ……」 離れていきそうな手に顔を押し付けて、彼の親指をパクッと咥え軽く吸う。 「お腹空いてない?」 「ちゅ、ん、ちぅ……」 フェラをするように指を舐めて、チュパチュパ楽しんだ後に口を離す。 彼は楽しそうにしているだけで特に何も言わない。 目尻は柔らかく下げられている。 「あぅ……キスは、してくれないの……?ぁ、そういえばさっき、キスしてくれなかったの、何で。俺、してほしかったのに……意地悪ばっかりだ。意地悪する凪さん、やだ……。」 「さっき?」 「車」 「車?」 「シートベルト、つけてくれた時、キスしてくれると思ったのに……」 「……ああ。だから酷いって怒ってたのか」 ムスッと唇をへの字に曲げる。 そんな俺の頭をワシャワシャと犬にするように撫でた後、顔が近づいて触れるだけのキスをされた。 物足りなくて腕を伸ばし、首にかけてから舌を絡める。
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