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久々に真樹とご飯に行って、下戸なのに楽しくてお酒を飲んだ結果、朝日が登った時間に二人カラオケで目を覚ました。
お互いパニックになりながらも、とりあえずスマホを見るとヒロ君からのメッセージと不在着信でホーム画面が埋まっている。
昨日は早めに帰るからとヒロ君の家に泊まりに行くね、なんて言ったはず。
これは絶対怒っているだろうなと不安になりながら彼の家に行くと、煌々と電気がついていた。
リビングに行き「ヒロ君」と小さな声で彼を呼べば、ソファに寝転んでいたらしい彼が勢いよく起き上がり僕の肩を痛いくらいに掴む。
「何してた!!」
「ご、ごめんなさい!」
「めちゃくちゃ心配しただろうが!」
「ごめんなさいぃっ!」
彼の迫力が怖い。
膝を着いて頭を下げると「そこまでしなくていい!!」と言われ中途半端な体勢で止まる。
「堂山と飲んでるって聞いてたから専務に電話したら、堂山も帰ってきてないって言うから……拐われたかと思って心配だった……。」
「ごめんね、ごめんなさい。酔っ払っちゃって僕もあんまり覚えてなくて……っ」
「……楽しかったんだね」
「それは、もう、すごく。」
縮こまる僕の隣にヒロ君が腰を下ろし、深い深い溜息を吐いた。
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