みずほ先輩と俺、広報誌取材で女優さんに怒られる

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★ あれから一週間後。 みずほ先輩と俺は広報誌の編集作業を終え帰路についていた。 「いやー、ことなきを得たどころが大金星でしたね」 「ほんとねー」 沈みゆく夕日は帰り道をオレンジに染め上げ、ふたりの影を遠くまで描いている。 「あのふたり、その後もめたりしてないですかね」 「わたしは大丈夫だと思うな」 みずほ先輩は確信のあるような顔で俺を一瞥する。 コンビニの前を通るとき、ふと新聞の見出しが目に入った。 『桜木淳と鈴音美沙、熱愛発覚! 事務所公認!』 「みずほ先輩、あれ……」 「かつき君、まさかあのふたり……」 「うわぁ、俺たちひよっとしてキューピッドだったんっすかね」 「世の中誰と誰がくっつくかわからないわよねー」 ふと、みずほ先輩が足を止める。 振り返ると逆光の中に柔らかくて上品な笑顔が浮かぶ。髪は風になびき、ゆるやかに揺れていた。 「あのとき、かっこよかった」 ささやくような声でそういった。 「そうっすね、さすが俳優さんっす」 「違うよ、きみのことだよ」 「おっ、俺っすか⁉」 一瞬びっくりしたが、正々堂々謝ったことだと思い直す。でも俺は下僕としてみずほ先輩をかばっただけ。かっこよくなんてない。 それから吐息のような声で尋ねてくる。
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