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その後、私達は他の招待客の列に混じって、新大使夫妻にも挨拶した。
秘書課に入ってから何回か聞いた流暢な英語で流翠は大使に挨拶し、社長が来れなかった事を詫びて、私をフィアンセだと紹介した。
流翠は大使とも前から交流があったらしく、子供の頃、大使の地元に家族でスキーに行ったこともあると教えてくれた。
あまり英語が得意ではない私は、白髪の混じった髭顔の体格のいいカナダ人のおじさんに「おめでとう!」とか「美しい」とか、お世辞を言われたのは分かった程度で、ニコニコしていたら、大きな手でムギューっと握手をされ、ぐわっとハグされた。
大使の奥さまにも「おめでとう!」と言われて、きゅうっとハグされて、慣れない私は何回かThank youだけ言ってヘラヘラしてしまった。
それを見て、流翠は「英語ぐらい勉強しろ」とか言うかと思ったら、ただ楽しそうに笑っていた。
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