四月四日 スモモ(李)

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四月四日 スモモ(李)

拝啓 お誕生日おめでとう 素晴らしい春の青空を眺めながら、隣の君と もう少し一緒に歩いていたい。ただ歩くだけーそれが もう楽しくて仕方がないぼくなのだ。                         敬具 四月四日、 僕はその手紙に封をして机の中へとしまった。 楚々とした君の所へ白く可憐なスモモの花を 一枝持って伺おうと思う。 君は喜んでくれるだろうか。 君が為いばらの道を歩むとも李の下で君に愛を請う 了
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