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「牛の乳搾りは楽しいにゃん!」
「シロリンちゃん、眉間に皺が寄ってるよ。本当に楽しいのかな~」
「だって、楽しいと思わないとやってられないからね。やけくそにゃん!」
シロリンは唇を尖らせながら牛の乳を搾っている。
「あはは、でもそうだね。やけくそでも何でも楽しいと思って頑張ると本当に楽しくなってくるものだよね」
牛の乳搾りをしながら空を見上げると綺麗な青空が広がっていた。今日も良い天気だ。牛さんミルクをありがとう。
「うん、楽しい楽しい乳搾りにゃ~ん」
シロリンは歌を歌うように牛の乳搾りをしている。
わたしも、「牛の乳搾り楽し~い、牛さんミルクをありがとう~」と楽しく牛の乳搾りをした。
朝の穏やかな風に吹かれ歌を歌いながら乳搾りをした。うふふ、楽しいと思えば幸せは近くにあるのよ。
「乳搾り完了!」
「完了にゃん!」
わたしとシロリンはバケツの中のミルクを眺め満足していた。その時。
腰まで隠れるほどの長さがあるコートを着た男性の姿が視界に入った。
あの人は……!!
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