1.淫らに堕ちていく

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「あぁ、玲……」  ひとつになったあとは抱き合いながら名前を呼び合う。恥じらいを捨てて全部さらけ出して。鍛えられた腕に守られるように抱きしめられた。 「ん……もっと……」 「もっと、なに?」 「奥にきて……」  玲の力強い動きのせいで、安いシングルベッドが「ギシッ」と大きな音を立てた。一瞬、玲が動きを止めるが、すぐに再開。彼の手が胸をやわらかく包み込むと、腰の動きに合わせて胸も大きく上下した。 「ん、あっ……」  途端、昇りつめそうになって、息を止めて耐えた。  壁も薄いので声も極力抑えなくてはならない。そのため玲の背中をきつく抱いて紛らわした。 「あ、だめ……玲……」 「だめって言われても、そうしろって言ったのは明日香だぞ」  涙が滲んでくるほど苦しい。奥の、さらにそのまた奥ばかり狙われて息もゆっくりできない。何度も絶頂の予感が押し寄せてきて、つま先まで思いっきり力が入る。  自分で「奥に」なんて言ったばっかりに、こんなことになるなんて。
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