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そっくりな人
この世の中に似た人は3人いると言われているそうだけど
本当にそうなんじゃないか、と思えることが起きた。
ある日、都内のレストランで食事をしていると、
スタスタとわたしの座るテーブルの横を通りすぎ、奥にあるテーブルに座ったご夫婦がいた。
旦那さんのほうはわたしからみたら背中を見せる格好で奥さんであろう女性と向い合わせで座っていた。
その背格好というのか、斜め後ろから見た角度というのか、もう二階堂さんがまんま乗り移ったんじゃないか、と思うほどそっくりだったのだ。
え。嘘でしょ。本人?のわけないけど…
もうね。何度も見ちゃうし、なんなら涙が溢れそうになる。
ヤバい。ほんとに似てる。
その男性が着ている洋服は当然見たことはないんだけど、なぜかわたしがあげたピンクのセーターが重なって見える。
困るよ…。ここ、レストランなんだから…。
白髪で短いヘアスタイル。
銀縁のメガネ。
小太りでほんの少し見える頬。
なんなの…。ほんとに。
似すぎだってば…。
おそらく正面を見たら
明らかに差が生まれるのだろう。
だからなのか、こっちを向かない笑
わたしの期待を裏切らない。
二階堂さんがすぐそばにいることを
再現させてくれている…。
今まで、二階堂さんのまた違うそっくりさんに遭遇したのは、このときとあともう二度ある。
そうやって、上の見えない世界の人たちは
下界へたくさんのサインを送ってくれている。
だから、理想なんて求めないほうがいいのだ。
求めすぎたら見えなくなってしまうから…
〉〉〉【恋は落ちるもの】
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