【完】ドS部長に愛されて

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「ひゃんっ」 突然、臀部を激しく叩かれ美薗さなは悲鳴を上げた。 「この淫乱豚が」 後ろから自身を叩きつけるように、さなの蜜口に擦り付けてくる男は、さなの上司である熊谷悠斗だ。 淫乱はともかく豚ってなによ!とさなが内心文句を垂れていると腰の動きは更に強まる。 「はっ、あっ、部長っ」 「気持ちいいか?美薗?」 「あっ、はいっ、あっ」 あーあ、早く終わらないかなぁと美薗がうんざりする。 悠斗はさなの務める部署の部長で、独身貴族だった。 さなはそこに目を付けた。 誘ってみると案の定、簡単に食いついてきた。 「あっ、あんっ、部長っ、もうイッちゃうっ」 するとまた臀部を激しく叩かれる。 「ひゃっ」 「イケよ」 「あっ、あ、イッちゃうっ、あぁんっ」 「俺もイクッ」 二人はベッドに横たわり呼吸を整えた。 悠斗が避妊具を外すと「舐めろよ」とさなの口元に持ってきた。 「んっ」 さなが嫌悪感を露わにしながら避妊具を舐めた。 「エロイ女」 「そんなこと…」 さなが頬を赤らめて見せる。 「ほら」 悠斗がおもむろに財布を開き、札束を手渡してきた。 「ありがとうございます」 「また連絡するから」 そう言いながら悠斗が身支度を始める。 「はい。待ってます」 やがてスーツを着込んだ悠斗は「これ、部屋代」と言って数枚の紙幣を置いて部屋を出て行った。 「はーあ」 さなが大きなため息をついた。 ベッドに置かれた札束を眺める。 二人はいわゆる援助交際の関係だった。 さなの両親には借金があった。
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