第九章 MD 三回目

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JIM     2000万円ゲットだぜ。 LEO     まぁ、死ななかっただけ良しとしますか。 ANEX    賞金と生き残っただけでも良しとするか。 MUE     私の優勝ですね! JIM     まぁ、皆がお前を優勝させてあげた形だがな。 MUE     何です。折角の優勝にケチつけないでくださいよ。どのみち最低でも自力で同時優勝出来んですから。 DAI     そうですね。誰が何と言おうとも立派な優勝です。 MUE     ですよね。流石DAIさん。 JIM     しかし、結局は出来レースなのは変わらないだろう。そんな事より、賞金は勿論山分け何だろうな。  MUE     はい、約束は勿論、守ります。JIMさんに家調べて来られても嫌ですからね。 JIM     ああ、当たり前だ。 ANEX    しかし、JIMさんも最後まで「山田太郎」なんてあからさまな偽名付きやがって。余程、本名を知られたくなかったんだな。 JIM     まぁ、良いじゃねーか。 LEO     しかし御神って珍しい名字ね。これ何て読むの? DAI     ミカミです。 JIM     湊海も間流も珍しいな。てっきり、ネタで書いているのかと思ったよ。もしかして、珍しい名字の人達を招待したりしてな。 ANEX    しかし、死んだ則島はともかく、島内はそんなに珍しくないでしょう。 JIM     冗談だ。 MUE     結局、本名が判ったのは私とDAIさんとLEOさんの三人だけじゃない。SAOさんとJIMさんは何か、本名が言えない理由でもある訳ですか? DAI     まぁ、機微もありますし、それは宜しいのではないでしょうか。 SAO     私は最初からネットに本名を曝け出す事が嫌だったからです。 JIM     俺は、単純に個人情報の流失が嫌だったからだ。 ANEX    誰も貴方の本名なんか興味ありませんよ。 JIM     何だと! MUE     JIMさんとANEXさんはすっかり仲が良くなりましたね。 ANEX    MUEふざけるな。 JIM     何で、俺がANEXとなんか。 MUE     そうそう忘れる所でした。ANEXさんの本名を訊かなくちゃ。 ANEX    おお、そうだな。俺の本名は高橋勝だ。 MUE     なんか普通の本名ですね。 ANEX    ああ、悪いかよ。 JIM     MUE、いや、間流、お前のメールアドレスと電話番号教えろ。そこから、DAI以外の奴から口座番号の連絡いくようにする。 MUE     わかりました。メールアドレスはXXXXXXXXX@XXX.com、で電話番号は090‐XXXX‐XXXXです。 DAI     皆さん、ゲームもメールアドレス、電話番号の登録も全て終わった事ですし、折角なので全員でお話しませんか? 「亜理紗、妙子、君達に頼みたい事があるんだけどいいかな?」 「何?」 「うん、今日、これから長くなりそうだから、コンビニで何か食べ物を適当に買って来てくれないかい?」 「何?私達、何時からパシリになったの?」 「だって、女の人の方が買い物のセンス良いじゃん。お願い」 「まぁ、仕方ないね」 「鍵はポストの中に入れておくから、もし俺達がトークで夢中でチャイムを鳴らしても出られなかったら、勝手に入って来て」 「分かったわよ。それじゃー、センスの良い私、亜理紗と妙子が買い出しに行ってきまーす」 そう揶揄して大谷さんと秋山さんは部屋から出て行った。 私は御神君が何か隠している様な気がした。 だから、部屋から追い出したんだ。 一体どうして?私達には言えない事なの? 玄関の閉まる音が終わると、御神君が急に真剣な眼差しになった。 「御神君・・・・・」 「三堂、俺達も出掛けるぞ」 「えっ、出掛けるって何処に?」 「フクマデンの巣窟にだ」 「えっ?」  戸惑う三堂をよそに御神がタブレットPCを持って一言。 「伏魔殿の闇」
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